バッカジャネーノ

普通が分からないが普通が欲しい

バイトの話

ド田舎の雑多に店が立ち並ぶ中に、私の職場はある。
朝から夜まで人が常に行き交ってはいるが、客足は夕方からが殆どでそれまでは基本的に疎ら

大量のショーケースが売り場を埋めつくしており、ガラス1枚を隔てて商品との待合室として立ち並んでいるのがどの店舗でも大体が同じ店の構造だと思う。

ショーケースには商品となる彼、又は彼女などが容姿、人気、空きなど様々な場合によって割り振られて、設定と共に鎮座する。

システムとしては、ショーケースの商品達をお客様自身で見てもらい、気に入った商品へのアプローチを楽しんで頂く。
そこまでがウチの商売ということになっている。

アプローチのやり方はショーケースや商品になるものによって設定が違うし、売り出し方も異なるので細かい所はどうだとハッキリ言えないが手段は前述の通り

ほぼ毎日開店しており、ご老人からお小遣いを握り締めた歳のお客様まで様々なお客様が来店しており、客層は幅広い

周りの騒がしさに負けないBGMと照明の喧しい店内で、従業員は売り場の維持が基本的な業務だ。

開店時には店の清掃、備品の在庫確認をして、商品の整列

ショーケースに入る商品達は、ショーケースに入ってお披露目する前に売り出される設定が与えられており、その通りに並ぶ。

掃除をして手垢を落とした磨きたてのショーケースから、商品の見栄えを確認しながらお客様をお迎えする。

様々なショーケースの商品を品定めしていくお客様への対応も仕事に含まれていて、各ショーケースへのアプローチ方法のご紹介やキャンペーンなどがあればそれの告知など

ショーケースの商品が気に入らないお客様のご希望には、同じショーケースの別の商品にステージへ交代もさせる。

売れる子は本当に売れてしまうので、空いた場所が出来ると間に合わせに控えていた商品達が並ぶ。
が、新しい商品は次々と入ってくるので、ショーケースの中身は入れ替わりが激しい。

様々な顔立ち、髪型、衣装があるので似たカテゴリーの商品も並べては見るのだが一見些細な差も見る方によっては決定的な何かは、ガラスの外側に嫌と言うほど結果を示している。

人気の商品が売れた後、残った商品を並べるのだが人気が無くても連れ帰られるかも知れないとアプローチを掛けるお客様もいるが、アプローチを掛けられないまま長く売れ残ってしまう商品を見ていると何となく物悲しくなってしまった。

ゲーセンの話な